アルジュナの越境性
アルジュナの越境性
暫定的に神話アルジュナが他の登場人物と違う点を越境性と名付けて考察する。
これは以前のアルジュナ雑記での業の話も、越境性と言えなくもない。
“神”は境界を越える。
神たるアルジュナ
demonition.com確か元スレの流れはスーパーカルナは実質ジナコの父親とかだったような気もする。
本編中でラクシュミー・バーイはシータの神性(幸運の女神ラクシュミー)を有しているから実質シータという理論がラーマから出された。じゃあ超統合神性、全ての神を取り込んだ「神たるアルジュナ」は実質○○ということであるんじゃないの?という話で。
マテリアルで解放される情報で、カルキから神性を譲渡された(奪ったわけではない)という点。つまりヴィシュヌの神性は同意の上であるということ。しかし本編中ではクリシュナを取り込んだ、ような描写だ。謎。
両性具有
アルジュナ
— ここのえ (@Gtomo427) December 29, 2017
両性具有の踊り子
ターンダヴァとラースヤの踊り
パールヴァティの加護で女体化
アルダナーリーシュヴァラ
ウルヴァシーの呪いで女体化
アプサラスの踊りはナタラージャ由来
ふむ...?#こじつけ合戦
シヴァが踊る破壊の舞い、ターンダヴァ。荒々しい男性的な踊り。
パールヴァティが踊る再生の舞い、ラースヤ。優雅な女性的な踊り。
アルジュナはインドラの天界でガンダルヴァ達から舞踊やガンダルヴァ・ヴェーダ(音楽)を習う。
何が言いたいかというと、この引用の三つです。重なる符号が多い。
アルジュナは男性性と女性性を有している神話的象徴なのです。
どうしてそういう位置付けを行ったかは分からないのだが、両性具有となることで男性的な踊りターンダヴァと女性的な踊りラースヤの両方を習得できるようになるのかなと巫女的踊り子、デーヴァダーシーという観点から見たら技術的な話に思える。
しかし、この越境性はどこに掛かるのかというと、人間としての“完全性”――複数の機能を持つところなのだろうと思う。
カースト制度や何やらでインド世界は属性が限定されるが、パーンドゥの五兄弟も人間の機能を五人で分かち合うことで完全性を得たし。一方でアルジュナ(戦士階級の男)が獲得できない本当の女性性の役割をドラウパディーが果たしたのだろう、か。
古代インド神話世界観は男性と女性の性差というのは大きな違いとしての価値観を持っている。インドラの去勢とか、アルジュナの不能の呪いも元々は、呪い=罰のつもりだ。後に期限を設けられ利点となったが。
しかしヴィシュヌ神やシヴァ神は割と軽率にモーヒニーとかに女体化する。男性性と女性性を越境している『マハーバーラタ』の主要人物はクリシュナとアルジュナ。挿入話では色々と性転換はあるんだが、シカンディンに男性性を与えた夜叉ストゥーナーカルナは主である毘沙門天クベーラに罰せられている。全員が全員が無条件に越境性を発揮できる訳ではない。
創世滅亡輪廻
基本的に型月者なので創世滅亡輪廻の話もするのだけど、
良い意味で書くなら、読者を信頼している。
悪い意味で書くなら、端折ってる。
そんなシナリオだった。
特別であり過ぎた神たるアルジュナの完全性を否定するのが、特別ではない者の象徴であるジナコが元のガネーシャ神由来ではない、自分自身の力で何百年何千年を耐える…というのは構造的に美しいが、そもそもfgoに登場させるために疑似サーヴァント化、今回はガネーシャ神だが、に選ばれた特別な者になってしまっているのが個人的には本末転倒気味に思った。
後、メインストーリーでextra cccと地続きの話をされてもさぁ……コラボイベントは関係性をfgo上だけでも成立させている(過去作前提の台詞や関係は存在する)から、置いてけぼり感はそれほどなかったんだが。キアラもfgo独自の過程を辿っていたし。
神将たちがアルジュナが神たるアルジュナに成立する過程で失ったものを失っていたり、神たるアルジュナが強すぎるからその前提になる神霊の神霊たる所以である信仰を崩すとか、プロットはよく出来ていて惜しい。最後に主人公達に味方した異聞帯の現地人が祈る神は、主人公が滅ぼした神たるアルジュナしかいない、とか。クリア後の概念礼装とか。褒められる点も無数にあるのがまた。
アルジュナのモーション改修
めちゃくちゃ綺麗なんですけど。何これ。やばみ。最高の絵だから。
個人的にはカルナの改修よりもポイント高い。だってあの正面絵コレジャナイ感がな。
モーション改修をされて良かったところは幾つかある。
矢弦を結ぶ両端から火が延長され近接モーションが追加されたこと。遠距離攻撃しかできないというアクション的工程への抜け道が用意された。弓で殴るモーションでfate固有の弓を使わないアーチャーの仲間入りしたこと。アルジュナ・オルタのEXモーションでガーンデーヴァが「炎の海、雷の矢」と呼ばれており設定の掘り下げ求む。
「狙わずとも!」…上に連続で撃ち上げた矢が誘導され敵に当たる。すこ。
EXモーション…番えた矢の他に背中にも矢がセットされる。弓使いの弱点の一つである攻撃回数のカバーにもなるし、アーケードの同時撃ちを昇華している。
「誘爆起動。崩れよ」…複数の謎の球体Aに矢が反射する。これ即応性が高いトラップ型であるように思える。どういう矢だよというのはともかく。
Qモーション…謎の泡状のバリアフィールドを展開して移動しながら撃つ。旧Qがエクステラで猛威を振るった「神速の弓」の元ネタであると思われるのでここの速度感を変えてもらっては困るのだが…むしろ泡バリアを展開すれば「神速の弓」を出来るという判断なのか…?
ちなみにアーケードでアルジュナが強いのは遠距離で撃ちながらバックステップをする点が挙げられるそうだが、どうなのだろう。
で、本題の追加された宝具の台詞。
【宝具選択時】
「一切の邪悪、滅ぶべし」「是より地獄を開始する」
【宝具使用時】
「此処に我が宿業を解き放とう、神と人の子として罰を下す。見るがいい。これが崩壊だ……!――『
「悲劇を以て
ナニコレ?怖すぎなんだが。
そもそもマテリアルで書かれている効果は、相手を解脱させる=即死させる。と同時にテラリンクで描かれたように大量破壊兵器としての物理的効果も持つというのは分かる。
でもこれアルジュナ・オルタの台詞の方が妥当じゃない?いやオルタも釦の掛け違いで神たるアルジュナに突き進むというのは本編で描写された通りなんでアルジュナにもオルタっぽさはあって当然なんだが。ライターのこういう台詞を書いた過程が分からないのが怖い。
美しい静寂の世界が、黒く崩壊していくのは地獄とか、破壊の概念っぽいが。シヴァ神様は万物すなわち宇宙を焼き尽くす野郎だからな……